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オールマイティに使えるパワフルなソフトシンセ : Rob Papen - Predator
» ソフトウェア(VST/AU) 

前回の BLUE レビューからかなり間が空いてしまいました。
Rob Papen の製品レビュー第三回目、今回はオールマイティに使えるソフトシンセ Predator の紹介です。(参考: 第一回目 SubBoomBass、第二回目 BLUE )

価格は179ドル。Windows XP/Vista/7 の VST/RTAS、OS X 10.5(Leopard) 以降 の AU/VST/RTAS に対応。公式サイトで30日限定のデモ版がダウンロードできます。

 リリース開始時期は2007年3月で、2008年8月にバージョン 1.5 になっています。残念ながら国内で取り扱っている代理店はなく、今のところ公式オンラインショップなど海外のオンラインショップでしか入手できません。

predator-main.png

[ここに YouTube プレイヤーが表示されます]
http://www.youtube.com/watch?v=JiX_fNPaHrE

 Predator は128種類の波形をもつ3つのオシレーター、14種類のモードをもつ2つのフィルター、40種類の入力に64種類の出力をもつ複数のモジュレーション、直列接続の3系統48種類エフェクト、さらに16ステップのアルペジエイター、モーフィングなどの機能を備えたファットでパワフルなソフトシンセです。

オシレーターセクション


クリックで拡大↓

  • 16ボイスポリフォニック
  • アナログ、アディティブ、スペクトラル、ノイズを備えた128種類の波形 (スクリーンショット参照←クリックで拡大)
  • 波形対象性のコントロール
  • フリーランニング/オシレーターシンク可能
  • ±48半音(4オクターブ)および±100セントで調整可能なチューニング
  • キーボードトラッキング切り替え
  • 個別の LFO を備えたパルスウィズモジュレーション (PWM)
  • 周波数変調 (FM) とリングモジュレーション (OSC2,OSC3 のみ)
  • 矩形波 (PWM) とサイン波を備えたサブオシレーター
  • ボリュームコントロール (OSC1,OSC2 はフィルター出力 ON/OFF 付)
 128の波形をもつオシレーターが3つもある贅沢な構成は、芯がありつつファットな音色や、異なった波形でレイヤーを組んで複雑な音色を作ることが可能。

フィルター/アンプセクション



  • アナログモデリングされた14種類のステレオマルチモードフィルター (↑スクリーンショット参照)
  • フィルタリング前に配置されたディストーション
  • 定義済みのカットオフ・フリケンシーモジュレーションによる簡単操作
    (エンベロープ、ベロシティ、キートラッキング、LFO、モジュレーションホイール)
  • 5つのパラメータ(アタック、ディケイ、サスティン、フェード、リリース)のフィルターエンベロープ
  • テンポ同期可能な6種類の波形を備えたフィルター LFO (変調度合いは32種類の入力が選択可)
  • 8種類のモード(6/12/24dB, Low/HighPass, Split1/2) を備えた独立したセカンドフィルター
  • 5つのパラメータ(アタック、ディケイ、サスティン、フェード、リリース)のボリュームエンベロープ
  • ベロシティ調整付きのボリュームコントロール
 豊富なフィルターに専用の LFO、フィルターとアンプにそれぞれのエンベロープがついたまさにお手本的な構成です。

 エンベロープは通常の ADSR 形式ではなくフェード(F)と呼ばれるパラメータが付加された ADSFR という構成になっていて、フェードを使うことでフィルターの開き具合やボリュームの変化に対して2つの山を作ることができるマニアックな仕様です。(フリーモジュレーションのエンベロープも ADSFR になっています)

ピッチモジュレーション& LFO セクション


  • 変調量は40種類の入力から選択可能 (↓フリーモジュレーションの入力リスト参照)
  • 6種類の波形が選べるテンポ同期可能なグローバルピッチ LFO (OFF~27.5Hz)
  • ベンド範囲が上限別に設定可能なピッチベンド

フリーモジュレーションセクション

predator-freemod.png
クリックで拡大↓


  • エンベロープに合わせて65種類のパラメータを変調可能(変化量は40種類の入力から選択可)
  • エンベロープタイムをベロシティまたはキートラッキングでコントロール可能
  • 6種類の波形を備えた 2系統の LFO で65種類のパラメータを変調可能(変化量は40種類の入力から選択可)
  • LFO はテンポ同期可能 (16/1~1/32t)
  • 40種類の入力を8系統のルーティングで65種類のパラメータへ変調可能(変化量は40種類の入力から選択可)
 ピッチとフリー両方のモジュレーションセクションは同社のシンセ共通の特徴ともいえる部分で、ここを使いこなすことでより複雑な音作りが可能になります。

エフェクトセクション

  • 直立接続の3系統のエフェクター
  • 48種類のエフェクト
  • MIDI テンポ同期対応
  • 2系統のモジュレーション入力からパラメータを制御可能
 シリアルに3つ使えるタイプはめずらしいのでは?
 ここにも独立したモジュレーション(しかも2系統)が付いているのが同社らしいところで、サウンド単位でフレキシブルな変化を与えることが可能。


アルペジエーターセクション


  • 最大16ステップのアルペジエイター (モジュレーションソースとしても使用可能)
  • ステップの長さは1~16の範囲で設定可能
  • スピードは BPM に連動して9種類(1/4, 1/3, 1/2, 2/3, 1, 3/2, 2, 3, 4)の倍率から選択可能
  • 16種類のプリセットパターン (Up, Down, Up/Down, Down/Up, Random, Ordered, Reverse ordered, Ordered up/down, Ordered down/up, Chord, Modulation mode)
  • オクターブは1~4が指定可能
  • スウィング/スライド変化量が指定可能
  • ベロシティは鍵盤からの入力とミックスが可能
  • ステップ単位で ON/OFF、タイ、スライド、ノート、ベロシティ、フリーが指定可能
  • 4種類 (Normal, special, Toggle1, Toggle2) のタイモード
  • MIDI サスティンペダルからラッチ可能
  • 作成したパターンの保存、読み込みが可能
  • グリッド上で右クリックすると表示される便利な編集メニュー
 ほとんどの操作はマウスで行いますが、MIDI 経由でキーボードからノートやベロシティも入力できるようになっています。
 スライドやスウィングの調整もできるので、アシッドなフレーズも簡単に作ることができます。

プレイモード/プリセットセクション

  • 8種類(ポリ, モノ1/2, レガート, アルペジオ, ユニゾン2/4/6)のプレイモード(ユニゾンはデチューン付き)
  • 4種類(Const Rate, Const Time, Held Rate, Held Time)のポルタメント
  • コードモード(記録/再生)機能
  • サウンドプレビューボタン (ノート C3)
  • 4種類のバリエーションが素早く選択できる VARIATION
  • 2つのプリセットを合成して新たな音色を生成する MORPHING
  • プリセットマネージャ
 選択した音色のバリエーションを手軽に生成してくれる VARIATION、2つのプリセットを合成して両方の特徴をもつ音色を生成してくれる MORPHING はパネルの右隅にあってあまり目立たない存在ですが、かなり使い勝手のいい機能です。


プリセットマネージャセクション


  • 800を超えるプリセット音色
  • 1バンクあたり最大128音色
  • コピー/ペースト/コンペアなどの編集機能
  • クイックブラウザ、履歴、お気に入りなどのアクセス補助機能

アドバンスドセクション

  • ビンテージシンセの揺らぎを再現したアナログパラメータ
  • グローバルチューニング
  • 6種類(1, 2, 4, 8, 16, 32)の倍率をもつオーバーサンプリングモード
  • アタック、ディケイ/リリース、ベロシティのシェイプ調整
  • コードモード再生時のストラムのタイミング調整


総評

BLUE もそうでしたが、Predator もパラメータの構成が秀逸で、しかもこれだけたくさんのパラメータが使い勝手を損ねることなく上手く収められているところはさすが。

3つのオシレーターとフィルターを使った芯がありつつファットなサウンド(特にベース系がいい)や派手なブラス、パッドなどの空間系サウンド、モジュレーションやアルペジエイター、エフェクトを多用したエキセントリックなサウンドまで、オールラウンドに使えるシンセだと思います。

[関連サイト]
 Rob Papen Inspiration Soundware
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